レモン色
2章:流れ星
ぽんって私の頭に手を乗せた先生は立ち上がった。
「‥このあと部活は?」
「ない‥です」
私の返事を聞いた先生は荷物をつめて鞄をもった。
「今日はお先に失礼しま〜す」
周りの先生にそう声をかけて先生は私の腕をひいて歩いて行った。

「俺の車わかる?」
先生の問いに頷く私。
「鞄を取って靴はきかえて車のとこ来て」
先生はそう私の耳元で囁いて階段を降りて行った。

どきどきどき
心臓が壊れてしまいそうだよ‥
先生の低い声が耳元で微かに聞こえて、私の頭はどうかなってしまいそうです。

それに‥車に乗せてくれるの?
やばくないのかな‥
でも先生と一緒ならいいかな。

鞄に荷物をつめる手が震える。
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