手の届く距離で

第9節.偶然

次の日、千恵は学校を休んだ。


いつもお互いの行動を知っていた訳では無いが、ちょっと話せたらいいなと思い、昼休みに1組を覗いてみた。


そこに千恵の姿は無かったが、「おそらく」仲の良い筈のアキちゃんが居た。


「千恵って今日来てる?」


「今日は来て無いよ?連絡とか無いの?」


「いゃ、別にいつも連絡してる訳じゃ無いから知らない。」


「ダメだよ〜〜!そんなんじゃ。いつも千恵寂しがってるよ。」


「そんなこと無いでしょ。(苦笑」

そう言ってはみたが、あまり連絡していない…、と言うよりも話す言葉が少な過ぎるのは自覚している。


「そんなことあるよ!」
「よく言ってるよ!話してくれないって…。」


「あ、あぁ…、わかった。」「ありがとう…。」


「とにかく連絡してあげなね!」


「わかった。」


その場を離れた。


「どうしたのかなぁ…」


いつも、ただの風邪なんかでは休んでいたのかも知れないが、クラスも違って全く把握していなかったので妙に気になった。


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