あたしは、キミに恋をしました
ゼーハー、ゼーハー・・・・

『啓ちゃん、速いよっ!!』

「あ?わりーな」

この人は、塚田 啓祐《つかだ けいすけ》通称啓ちゃん。あたしの幼馴染。栞菜も知ってるよ。

「で、なんでこんな夜に1人でいたわけ?」

『う・・・恥ずかしいことに、お説教をくらっていました・・・・』

「はぁ・・・人騒がせな奴・・・」

『けっ!人騒がせな奴で悪かったわね!!』

「ふぅん。そうやって強がってられるんだ」

そう言って、啓ちゃんはあたしの手を握ってきた。

『え?なに?』

「本当は、ものすごく怖かったんだろう?」

『え?なんで・・・』

「手ぇ震えてんじゃん」

っ!?まさか、啓ちゃん・・・

「エスパー?!・・・とか、言わないでよな」

『まさにエスパーじゃん・・・・』

「あ?なんか言ったか?」
『ううん。なんでもない!』

あたしはね、啓ちゃんのこと、好きなんだ。意地悪だけど、優しい啓ちゃん。笑うと、目がクシャッてなる啓ちゃん。色々な啓ちゃんが好き。

こんなキモチに気が付いたのって、たしか小4の冬だったかな?




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