あたしは、キミに恋をしました







『きゃーーーーーー!!!!!!!!!!』

朝っぱらから塚田家にあたしの声が木霊した。

「蜜柑?!どうした?!って・・・・なにしてんの?」

あたしは、部屋の隅っこでタオルをかぶって縮こまっていた。

『ねぇ・・・・あたし・・・バージン脱出しちゃった・・・?』

ズコーーー!!!

啓ちゃんが思いっきりコケた。

「んなわけねーだろーが!!!」

だって、だって、朝起きたら顔がドアップだったんだよ?!

誰だって勘違い

「しねーな」

『へ?』

「あんさ、全部声に出てる」

ぎゃー!!

「蜜柑、俺、もう無理・・・・」

『え?なに、が?』

「もう限界・・・・」

『え?!』

啓ちゃんはあたしの腕をつかんだ。

『け、啓ちゃん?!あたし、まだ心の準備が・・・』

あたし、これこそバージン脱出ですかー?!

『啓ちゃん?!』

グ~ルルルルルルルル・・・・

『へ・・・?』

「腹減った・・・・」

あたしったら・・・・・

パッコーーーーーン!

「いでっ!おま、なんで殴るんだよ?!グーで・・・」

『ドキドキかえせーー!!』

「はぁ?!」

そんな騒がし~い朝はすぎてゆきましたとさ。
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