あたしは、キミに恋をしました
「そうか?じゃ、俺の家でいいよな」

『了解!』

へ?

待てよ・・・?家だと?い、家ーーーーーーーーーーーーーーーー?!

「行くぞー」

放心状態に陥っているあたしを置いて、スタスタと歩いていった。




『ちょ、待ってよ・・・』

ドスッ!

『いで。急に止まらないでよ!!』

「蜜柑・・・」

あ・・・・

『け、いちゃん・・・』

この啓ちゃんは、啓ちゃんじゃない・・・。

だって・・・だって・・・

「ねぇ、啓祐ぇ~この子だぁれ~ぇ?」

「あんまり可愛くないし~ぃ。まさか、啓祐に気がるんじゃな~ぁい?」

左右に女の子を連れていた。左に田嶋 美紅。右に、命《みこと》さんを連れていた。

いったい、啓ちゃんは、なんて答えるの・・・?

あたしのこと、今でも、幼馴染とみてくれる?

でも、そんな期待とは裏腹に、啓ちゃんの言葉が刺さった。




「ん?あんな奴知らないよ?今は、命と美紅のこと考えたいから、どっか行こうぜ?」




今のあたしに、立ちなおる力はなかった・・・。




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