年上ペット


「…ン……」


何だか音が聞こえる。キッチンの方から。
しかもいい匂いまで漂ってくる。


アタシは未だベッドの布団の中で目を綴じたままその聴覚と嗅覚を刺激する何かを感じ取っていた。


ここはアタシの部屋…よね?


うっすら目を開けてここが自宅のベッドだという事を確認する。


じゃあ…あの匂いは何?


まだ寝ぼけた頭を起こしてリビングへ足を動かした。


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