白衣の天使
最初は興味なさそうだったロイドも、次第にニックと仲良くなり、帰り際には

「なかなか良い子じゃないか。」

と、将来の息子の誕生に嬉しそうであった。

「これからも度々きてくださいね。きっとロイドも喜ぶから。」

カトレアは、チラッとロイドを見て聞こえないように・・・いや、少し聞こえるようにニックの耳元で言った。

「はい、また伺いさせて頂きます。」

そう言ってニックはロイドに握手を求め、ロイドもそれに応じた。

そしてカトレアにも手を伸ばし、カトレアも笑顔で

「マリアをお願いね。」

と、楽しいひと時も終わろうとしていたのである。


・・・そう、ニックとカトレアの手が触れるまでは・・・
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