白衣の天使
「申し遅れました。ここの園長をしている『セシル』です。」

そう言うとセシルはカトレアに握手を求め、カトレアも手を差し出した。

カトレアが握手を交わしたままセシルの方を見ると、用件を切り出すのを待っているかのような表情を浮かべている。

そして思い出したかのようにカトレアが口を開く

「こちらに昔、ニックという人が居たと思うのですが・・・」

カトレアの問いに、セシルは一瞬驚いた顔をしたのが分かった。

「・・・失礼ですけど、ニックとのご関係は?」

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