白衣の天使
それに気づいたマリアは

「ちょうどお昼だし、パパ!起きて食べましょう。」

マリアはバケットを開け、横になってあるロイドに半ば強引に差し出した。

ロイドはしぶしぶ起き上がり、あくびをしながらそれを受け取って一口で食べてしまった。

マリアはロイドの顔を心配そうに見ていたが、眠そうに目をこすり一向に『美味しい』と言ってくれないロイドに対し、だんだん膨れっ面になっていくマリア。そこへ

「おいしいわねぇ。」

と、カトレア。

その言葉にマリアの機嫌がみるみる治って行ったのである。

ロイドも美味しかったのか次から次へと口に運んでいく。

結局素直に

「おいしい」

と言わないまま、また横になってしまった。
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