非リア充の夏休み日記





杏子さんは兄貴にそう冷たく言い放つと素早くヒールを履いて帰って行った。

隣で立ち竦んでいる兄貴から様子を見て、どうやら計画は成功したらしい。



「……彰、」

「ん?」

「俺…杏子に、別れようって言われちゃった……。うっ…うわあああっ!」



兄貴はいきなり叫ぶとものすごい勢いで家に入った。

…それから兄貴には会っていない。そして兄貴の部屋を通ると「あ゙ーゔーあ゙ー…」と、不気味な声が聞こえる。



「きっと相当ショックだったんだな…。
フッ、ざまあ」



もちろん、それは俺の計画…。今日はしばらくニヤニヤが止まりませんでした。





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