好きが言えなくて。
第一章



「うわぁー、
あの人かっこよくない?」


「背高いー!!」



私は、きゃらきゃらはしゃぐ
中学の友達の目先を辿った。



桜の季節。




廊下で、友達と騒いで話してる
一番目立つ黒髪の男子生徒。





高校の制服が、彼が大人ぽっくてスーツに見える。


「背でっか…、」

私はボソッと呟く。


「それがいいんじゃん!!
かっこいい!!

名前なんて言うんだろ?」


「あ、あの人知ってる。

宇野 愁汰(ウノシュウタ)。東中らしいよ。」




「へぇー…、」


私はのんきな声を出して答えた。



< 2 / 4 >

この作品をシェア

pagetop