悪女



蓮は大きく目を見開いていた



「それで…いいの?」



私は頷いた



「私、七瀬を殺すときこう言ったの。人を殺した罪は自分の命で償え、てね。私もあなたも人殺し。私はあなたと罪を償いたい」



蓮は数秒黙っていたが納得してくれた



「…ここ、9階よね」



「うん、落ちたら即死だと思うよ」



窓の前に立つと私たちは手をつないだ



これから、私は死ぬんだ



バンッ――



ドアが急に開いた



「警察だ!!」



ぞろぞろ入ってくるが



私達は止められないよ



「おい!!早まるな!!」



私達は飛び降りた



< 161 / 172 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop