世界一☆プリンセス

初恋 大和side

「お前…さっきからきもいぞ?」


前の席の大輔が振り返る。


その声で我に返って、閉じたり開いたりしてた手を下した。



「大輔に言われたら終わりだな。」


「今は確実にお前の方がきもい!! にやにやして…ファンの子が見てるぞ?」


「にやにや?」


あわてて頬に手を当てると、熱くなった頬で真っ赤なんだと分かった。


確かに周りを見ると、女子が目を輝かせながら俺を見てる。





恥ずかしくなって、大輔を無視して机につっぷした。



今は3時間目。



さっき屋上で葵を抱きしめた感触が、手から離れない…。


重症だな。




こんなんで次会ったとき、冷静でいられるんだろうか。







ボロを出して『秘密』がバレたらおしまいだ…。
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