大嫌いで、大好きな君




あたしはミユと別れて家に入った。
そして浴衣を脱いでシャワーを浴びた。
今日のことをベットに倒れて思い出した。


先輩にあった、
友達にあった、
りんごアメ食べた。
ソフトクリームも食べた。
いっぱい話した。
浴衣、ほめてもらった。

けど…けど……。


レイタァ…
いつもなら、話しかけてくれたかな…?



レイタ…。




あー、馬鹿だ…
泣くな…、泣くな…。
そう思うほど泣けてくる…。



目を閉じても涙だけは流れ出してきて、
止まってはくれなかった。
あたしは、小さい声を上げて泣いた。
小さく、小さくなって泣いた。
レイタだけを思ってないた。
涙はかれることを知らないって
こうゆうことなんだね…。
そんなこと、考えたこともなかった。



どうしてだろう、
こんなときも、思い出すのはレイタの笑顔…。
どんなに嫌われてる時間が多くても
どんなに話せないときが多くても
どんなに会えないときが多くても
いまなら…
いまなら、その笑顔ひとつで全部埋められる…。



それぐらい、大切な人…。
あたしの大切な人…。
どうして思いは通じないの?
叶わないなんて思ってなかった…。
けど、今は…。
嫌だ…
諦めたくなんてない…
諦めたくない…
いやだよぉ…。


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