大嫌いで、大好きな君

not crossing feeling





次の日、あたしはかわらず学校に向かった。
なんにも変わらないいつもの日々。
青く、澄み渡る空。
今日も気持ちいくらいのいい天気。
照りつける太陽は少し暑い。
いつものように玄関を出る。






「いってきますっ」



でも、そこにまえまであった笑顔はない。
これが現実…。
アユムを傷つけないために選んだ道。
なのにね…。
あたしはやっぱり弱いね…。
別れないほうがよかったって、一瞬思ってしまった。
もう、だれも支えてくれないのは絶えられない。
そう思った。
意志が弱いよ…。
あたしが悪いのに…。
でも、本気でアユムを好きになれないのに、隣にはいれない…。
アユム?
いままでありがとね。
あたしは強くなるよ。
強くなって、アユムや周りの皆を心配させないようにする。
あたし、がんばるから…。



そう思って自転車をとりだし、自分の足でこぎだした。




いつもの道を1人で登校した。
鳥が鳴く並木道。
自転車は音をたてながら進む。
風をきりながら進む自転車。


少し早い鼓動。
なおらないまま学校についた。
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