絶対彼氏

星空の下で



紫苑に手を引かれ着いたのは学校近くの駅から何駅か離れたところ
そこから徒歩15分くらいで着いたのは町外れ

田舎だ、ものすっごく田舎
なんでこんなところに…?

周りを見渡しても山ばかり。
田んぼと畑、所々に家があるくらい

「ここに来て何するの?」

「お前が喜ぶものを見に行く」

私の喜ぶもの…?
なにそれ
ってか何で紫苑が私の喜ぶものを知ってるの

山道を歩いて数分
辺りはすっかり真っ暗
着いたのは何にもない場所

「何にもないじゃん」

「…そろそろだな。
空見てろ、上」

空?
言われた通り、空を見てみる

「うわぁ、超綺麗!」

自然に顔が綻ぶのが自分でも分かった
空には零れ落ちそうなくらい星があった

都会は明るいからこんな綺麗な星空の見えないんだよねー

「やっと笑った」

「え…?」

紫苑に何か言ったか聞こうとしたら頭の上で何かが光った
再び空を見上げると…


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