貴方を想う時、雨に恋する
えっ? と顔を少し上げるとスーツ姿の男性が立っていた

「すみません!私の車が跳ね上げてしまったようです」
綺麗にたたまれたハンカチを手に私の足元に慌ててしゃがみ込むその人

『いいい、いえ!もう濡れてしまっていたから大丈夫です!』

スカートと膝についた泥水をハンカチで拭こうとする手を回避して一歩下がった
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