アイツに彼氏が出来た。
今日は珍しく、アイツからメールが来た。

『いつものとこで待ってる』

いつものとこ、あの公園以外に有り得ない。
メールが来たのは学校から帰る少し前。

いつも一緒に帰っている友人に今日は早く帰るから、と断ってから、公園へと向かう。

小さくはない公園でキョロキョロしていると
「おーい、こっち!」アイツの声が聞こえた。

ベンチに腰掛け、片手で俺に向かって笑いかけている。

間違いなくアイツだ。けど、その隣に優太がいた。
そいつ、優太は俺のダチで今日一緒に帰る予定だった奴だ。
そいつはアイツの隣で柔らかく俺に微笑みかける。

俺とアイツと俺のダチは、三人仲が良かった。
優太をアイツに紹介したのは俺だった。

だから、俺より早く優太がいること以外は、アイツの隣にダチがいても、何の不自然も無い。
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