+Black Blood.








屍、


の山だった。


腐敗して色が変わっており、原色が分からない。

分かるのは、服からして女、と言うことだけ。



やせ細った物も居れば、下半身から血を流し死に姿を見せる者も居る。




部屋の端には、そう言った仕事だと分かる派手な看板。




「使い捨て、ですか・・・・・・・・」




『男なんて卑劣なだけよ。欲を女で満たして、物の様に扱って利用する』


彼女の言葉の深さが理解できた。


彼女の“友達”とは同業者の事だったのか。







――香織は静かにビルを出た。







(・・・・・・・・・・腐ってる、世の中。)













寒風が吹き、香織の身体を一層冷たくした。








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