＋Black Blood.

昼が過ぎた時。


「なあ、零。」

「あ？」

「外、見てみても良いと思うか？
出獄した時はあんまし外覚えてなかったし」

「何で今更？」

「どうなってんのかなって。」


ゼロが返事を言い終わる前に、無花果は外が眺められる窓の方へ行った。



「、･････････」


「無花果、」


「あんまし変わってねぇや」


「そうか？」


少し、零は不機嫌そうな顔だ。



（割れたアスファルト、その間から無理矢理生えてる草、傾いた電柱、薄暗い雰囲気･･変わってねぇ）



そして、窓から離れた。



「････････････････あのさ、」


今度は零が無花果に問いかけた。

「あ？」


「イヤ、何でもねぇ」


「何だソレ･･･」





結局その日は、朝に入った男2人の侵入者だけだった。





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