晴れ時々@先生の妹【第1巻】





二戸 梨杏にポンポンと頭を叩かれる振動で目を覚ます中村先生。







「おいっ、やめろよ!どうして、俺の頭を叩くんだ?」






寝起きで、少し不機嫌そうな中村先生。







「せ、先生……、虫が――」







「ああ、お前の腹の虫だろ?わかってる…、すぐに起きて、飯を作るから……」






――虫、虫、虫…。わかってるっよ、二戸の腹の虫、すぐに俺が黙らせてやる!







――先生、クモ…。クモが先生の髪の毛の中にいるの!早く、追い払わないと!!







二人の声が同時に重なる。






「何が、食べたい?」


「先生、髪の毛にクモが…」







――二戸、俺の髪の毛にクモが…って言った?






んっ!?






髪の毛の中に片手を入れてクシャクシャと軽く髪を揺すってみる中村先生。






驚いたジョウログモが二戸 梨杏の肩の辺りにピョンと飛び乗る。


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