初恋







「…航平??」






「…唯、」












……嘘、でしょ。






事態に気付いたあたしはその場から動けなかった。



航ちゃんからは離れ…
でも、唯さんと顔を合わせる勇気はなかった。











「……幼なじみ、だっけ、」


「ああ。」





「…うん、まあ、いいや。あたし今日これから勤務だから、。そこ、どいて」


「……」



航ちゃんは静かに動いた。


その横を通り過ぎ、
従業員入口の扉をガチャンッッと勢いよく閉めた唯さん。







あたしは…何してるんだろう



「……ごめん、なさい」




また涙が溢れて…でも航ちゃんの顔は見れなくてその場に背を向け駅まで走った。






唯さんを傷付けたのに、あたしの心の半分は幸せで…

でももう……航ちゃんとは顔を合わせられない。






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