AKANE
「う・・・そ・・・。」
 愕然としながら朱音はそこら中を暗闇の中探し回る。
「フェルデン・・・!! フェルデン!」
 さっきまですぐ傍にあったフェルデンの気配はどこにも感じられない。もう、二度と彼に会うことは叶わないことだけは朱音にも理解できた。
「ラ・レイシアスってどういう意味だったんだろ・・・」
 朱音は草の上にへたり込み、まだ耳に残る優しいフェルデンの声を何度も頭の中で反復していた。

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