AKANE
 クロウは黒曜石の瞳を見開いたままこくりと大きく頷いた。
「では、なぜあそこにいる!?」
 既に死んだ筈の父がこうして姿を現すことなど考えられないことであった。
 漆黒の翼を羽ばたかせ、ルシファーはクロウに視線をやった。
「ルシファー陛下はお前を滅ぼす為に蘇ったのよ!!」
 ベリアルが壊れたように高く微笑む声が響き渡る。
 魔王ルシファーとクロウの同じ黒曜石の瞳が、静かに互いを見つめ合っていた。



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