【短編】裏山の大木



ふっ、と、女が笑った。



…次の瞬間、俊の体は、崖の下へと放り出されていた。



「うわーー!!」


俊の叫び声が頭に響く。弘太郎は、一目散に走り出した。



途中、足が縺れて何度も転んだが、それでもひたすら走った。





弘太郎が麓に着いたころには、雨も止み、雲の隙間から、太陽が顔を出していた。






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