隷従執事の言いなり
波留くんは碧の顔に文句をつけるけれど、そういう自分だって…
「波留くんもイケメン、ってくくりに入るんじゃない?」
碧と系統は違うけど、波留くんだって整った顔の持ち主だ。
中世的というか、王子様というか。
自分でも言ってたくせに。
『え!?』
私はただ思ったことをいっただけなのに、波留くんは目を輝かせて私を振り返った。
『俺の方がイケメンだって!?』
いや、言ってない言ってない。
記憶が改ざんされてるよ、波留くん。
私はイケメンだと言っただけ。
碧と比べてなんかいない。
でも確かに…
「碧は確かに整いすぎかもね。なんか気後れしちゃう」
『…はぁ!?』
執事がはぁ?とか言わないで欲しい。
碧は私の言葉に、執事だということも忘れたように顔を歪ませた。
『だろだろ!?じゃあ椿は俺の顔の方が好きなんだ!』
だから、そんなことは一言もいってないのに…!
『へっへー、みたかいきすぎた美形!』
『…そうか…波留様のお顔の方が……』
波留くんは馬鹿みたいにはしゃいで、碧は顔に触れながらブツブツと呟いて。
否定をする隙さえ与えてくれない。
『整形しようかな……』
「し、しなくていいから!!!」