heart to heart2 キセキのつづき

神様はいない

律は何も言わない。

あれから、なんとなくギクシャクしているけど、口には出さない。

産んでいいのかな?

私はちゃんと産めるのかな?

ちゃんと育てられるのかな?

不安で仕方ないのに…

律の言った言葉が引っ掛かる。

“大事な命だから”

せっかく育ち始めた命。

私が守らなきゃ、誰が守ってくれるの?

私しかいないじゃん…。


「…ねぇ、律…?」

「まだ起きてたの?」


背中を向けた律に向かって話す。

律は読書灯で寝ながら勉強中。

私が声をかけると、律の左腕が伸びて来て自然と腕枕してくれる。
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