華と…

「わたしは……、わたしはそんなことどうでも良いんです!

お父様が認めるとか、家を誰が継ぐのかとか、そんなこともう沢山。

この人ならお父様が気に入るだろうか、とか。

この人は長男だから、わたしとは無理、とか。

今までだって、十分過ぎるほど振り回されてきたんだもの。

雄一は、わたしが損得抜きで好きになった最初の人なの。

わたしには雄一が一番で、その他はみんなどうでも良いことなの。

なのに、雄一さえも、わたしの両親とか家の事情を一番に考えて、わたしを二の次にしようとしてる。


そんなの……

わたし絶えられないの!

そんなの、わたしが望んだことじゃない。


それなのに……

それは……、そんなあたしの気持ちは我が儘だって、一言で片付けられちゃう」

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