華と…
「華さん、よくよぐきたなすだす。かまくらはどうだったでか?」
「とても幻想的でした。
美しいというか、哀しいというか……」
「そうだすな」
「わたしも何故か、あの景色を見ると哀しい気持ちになりますわぁ。
ところで華はん、心配ごとは解決しなはりましたか?」
「あ、ええ……
雄一さんの顔を見たら、半分くらいは」
「そうどすか。そら良かったどす。
わたしらで良かったら、いつでも相談に乗りますよって、何でも遠慮のう言うてくださいね」
雄一の両親に温かく迎えられ、わたしの気持ちはすっかり落ち着いていた。