秘め事
私は次はなんて言って説得しようか考えていた。


頭上からは男の深いため息。



『…分かった』

「本当!?」



安心して顔を上げると、男の顔は不機嫌極まりなかった。


私は思わず苦笑いしてしまった。


そりゃぁ快くはOKしてくれないよね…。



『家事全般お前がすることと、俺の部屋に入らないと約束できるならだ』

「約束するッッ!!」

『あと、俺とこの部屋で過ごしてることは絶対誰にも言うな』

「??分かった」



ちょこちょこ変な事言う人だな。



「私如月 愛莉。直ぐそこの泉盛大学に通ってて、今3年生なの。あなたの名前聞いてもいい?」

『えっ!?』

「はっ!?」



名前聞いただけで何故か驚かれてしまった。


何で??





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