戦場のガールズライフ~派遣社員奮闘編~
「私も渡したい物があります。ちょっと待っててください」


ロッカー室はすぐそこだった。急いで駆け込み、用意しておいたバームクーヘンを小分け用の紙袋に入れて持ち出す。


私が戻ると、後藤さんがみんなの分のお茶を用意してくれていた。これは話し込む準備と見てよろしいでしょうか。じゃあ遠慮なく。


「私からもこれ、皆さんに。お世話になりました」


テーブルの上を滑らせ、一人一人に紙袋に入れたバームクーヘンを差し出す。


「えっ、何ですか?」


「バームクーヘンだぁ!」


「大きい!」


はしゃぐみんなに私も自然と笑顔になる。


それから改めて後藤さんが、


「咲さん、これ、私たちからです。とよっちも一緒に買いに行ったんですけど、今、現場に出てるらしくてこの場にはいないんですけど…」


「多分、話してるうちに来るよね」


気楽に言うのは彦坂さんだ。


「ありがとうございます。開けてもいいですか?」


「開けて開けて!」


私は大きな紙袋から放送された箱を取り出した。軽くA3サイズくらいはある。え~、何だろう。ワクワク。開けてみるとそこには、


「きゃーーーっ!」


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