ひとつの恋に出逢った。


ただ。

ただそれだけの人だったのに、
なんでよんでしまったんだろう……?
志緒くんが失笑してる。

「誰、それ。好きな奴か」

「違くてっ!てゆーか離せっ!あそこ蹴るぞっ!うん○!」

「うるせ。黙れ」

「黙るか!!あほ…ッぅ!?」
口…変な感触が…?

「なっ!なにするんだよぅっ」
ボカッ!

思わずほっぺたを殴り飛ばしていた。志緒くんは後ずさってへたりと座りこんだ。


「いっ…いってーな!バカがっ…」

「ばっ…バカはそっちでしょ!?尻蹴るぞっ!」

しゃがみ込んでる志緒くんはこっちをチラッと上目づかいで見た。


「…うん。俺がばか。」

「もうしゃべりたくない!見たくもない!志緒くんなんか、静佳に遊ばれちゃえばいーんだ!こんなコト彼女にしてよ!帰ってよ!」


「じゃーさ、ひとつだけ言わせて、お願い」

「っ…早くして」


「俺、静佳チャンとより戻してない」


「…え」


「あと、春賀チャン好きっていうのは」

涙が溢れてきた。
なんでだろ…?

「ほんと
…だから…。」
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