My Doll Girl!!
「そ、そうですけど」


私が小さく返事をすると、男子生徒は私の前に右手を差し出して


「俺、日野春樹(ひのはるき)! よろしくな!」


その挨拶に、私は戸惑いながらも自分の右手を差し出す。

すると日野春樹は私の手を半ば強引に握り


「良かったー。断られたらどうしようと思ってたんだ! でも、断る理由も何もないと思ってたけど、実際怖気づかれたらどうしようって思ってたんだよね!」


そう言って、手を放さない。


「あ、あの……」


どうしたらいいのか解らず、呆然としていると


「ま、とりあえず美術部に選ばれたんだ。おめでとう!」


そう言ってにっこりと笑う。

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