甘きゅん【完】
とたん、露になる美しい顔。


げ!
やば!!


う…美しい!!
っていうか、綺麗すぎ?


九条くん。
メガネも似合ってて、それも確かに素敵だけど――…


メガネをはずした顔は、それにも増して――…


“やば!
極上男子!!
これでほんとに男の子?”


そう疑いたくなるような、綺麗に整った九条くんの顔を、


“レアすぎる…”


よだれを垂らさんばかりの勢いでのぞきこむあたしに、


「恥ずかしいな…。
そんなに見ないで?」


九条くんは困ったように笑い、


「持っててくれるかな?」


あたしにメガネとネクタイを手渡し、


「ついてきてくれる?」


シャツのボタンをはずしながら、くるりと体を反転させた。


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