恋する事件簿【完】
 *  *  *
―洸朔 SIDE―



「坂田さん!!」



作戦も立ててないのに、突入してしまった芽依実ちゃんと守優さん。

2人を見つめるだけの坂田さんに、由良さんが近付いた。



「止めなくて良いんですか!?」



慌てる由良さんに対し、坂田さんが悲しそうに笑った。



「去年だったかな…めいちゃんが人質にされたのは」



「「え…?」」



俺と由良さんの声が重なる。

“銃口を向けられた時…”
芽依実ちゃんの言葉を思い返した。



「警察への逆恨みだった。出勤して来ためいちゃんを後ろから捕まえて」



芽依実ちゃんが…。

せやけど、彼女なら振り払えたんやないか?
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