恋する事件簿【完】
 *  *  *
―織姫 SIDE―



「あーあ」



…ラブラブなんだから。

私もあそこで、待ち合わせてキスしたもんだわ。

2人より激しいのは確かね。



「何してんだよ」



階段の踊り場で見下ろしてると、後ろから我が弟・北斗が現れた。



「あんたこそ何してんの?」



私は体ごと、北斗の方に向いた。



「苺愛が差し入れ持って来るらしい」



…だから、1階に降りるのね。

途中で話すのを止める癖。

止めさせたいもんだ。



「あんたさ、自分に似た人を選ぶ娘を持って、幸せだね」



「難波とは似てない」



「姉の私に逆らうの?」



私が似てると言えば、似てるに決まってるのに。
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