【短編】拳でロマンス

裏番


出来れば昼食くらいゆっくり食べたい。


あたしは人のいなそうな裏庭に向かった。




思った通り人はいない。

それに、緑の葉が生い茂る木々が立ち並んでて、思っていたより眺めもいい。




「いい穴場見っけー。ここで食べよ」


あたしは適当な場所に座り込み、ビニール袋の中からパンとコーヒー牛乳を取り出した。


別に料理が出来ないわけじゃないんだけど、朝が苦手なんだ。

それなら前の日の夜に作っとけって感じだけど、昨日はうつかり忘れてたんだよね。
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