いつか君を忘れるまで
2人が話に夢中になり始めたのを見届けると、俺は腰を上げた。

「帰るんですか?」

横にいたミホちゃんが見上げるてくる。

「ああ。明日も仕事だし。」

俺はテーブルにお金を置くと、上着を羽織った。

「じゃあ、お先です。」

俺はみんなに向かってそう言うと、色々な言葉に見送られながら部屋を後にした。

外に出ると、涼しい風が顔に当たった。
俺は息を吐くと、アパートの方向へ歩きだした。

「あの!」

その聞き覚えのある声に振り向くと、ミホちゃんが肩で息をしながら居酒屋の入り口から出てきた。
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