赤い狼 参





「はぁ…マジ無いわ。お前、どんだけ力強ぇんだよ。」




私の頭わし掴みから解放された隼人は首をゴキゴキと鳴らしながら私を軽蔑するような目で睨む。



「ハハハッ。頭ほぐれて丁度ぃぃんじゃなぁーい?」



「黙れ、カバ。」



「え、カバって何?馬鹿じゃなくて、カバ?え、何で?」



「この前、チョコレートの食べ方がおかしかったからじゃないの~?


ほら、稚春って真上向いて食べるじゃん。」



奏が激辛マヨネーズをかけたポテトチップスを食べながら私を見てくる。




それは正しい食べ方なのか、どうなのか。



私には分からない…が、絶対に違うと思う。



まぁでも、それを奏にツッコむ事は出来ないけどね。



以外と一番辛口なタイプだったという事が昨日分かったからね。




「それで何でカバ!?」



「お前がチョコを口の中に入れた時、カコンッって音すんだよ。


だから、カバ。カバって口大きく開けて食うじゃねぇか。」



「あぁ…なるほど。って、全然納得出来ない!」




意味不明!と私が叫ぶと、隼人が


お前、黙れ。


と私の頬を掴んできた。






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