赤い狼 参





俺とたわいもない会話をして、大切な友達を持って、支えてくれる恋人が居て…―――




そんな、幸せな日々を将来送ってほしい。



これは、俺のエゴなのか。



自分の罪が消えて欲しいからただ理由を付けて正当化させようとしているのか。



分からないが、治して損はないと思った。



だから頼んだ…が、




連の女嫌いは治る事は無かった。



やっぱり、無理なのかもしれないな…




諦めようとしていたのに、連はいつの間にか恋をしていたんだな。




稚春ちゃんに…―――





今日、連の様子を見て心底驚いた。



あの連が、女の子に抱きついて熟睡しているなんてな。



いつもは眠りが浅いくせに、今日は俺が担いでも起きなかった。


…反応さえしなかった。



それ程、連は稚春ちゃんに安心感を抱いているんだろう。




稚春ちゃんが連の彼女じゃない事が残念だが…





このまま、連と稚春ちゃんがぃぃ関係で居てほしい。


せめて、俺と麻美みたいにはならないように。




ただ、俺は願うだけだ。




――トントントン――



一定のリズムで食材を切っていく音が耳に入る。




懐かしいな。




微かにフッと笑った俺は、そのままリビングに背を向け、風呂場へと足を進めた。






連パパside~end~




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