天使のキス。
影と香りは、オレのおでこにキスをすると、はじかれたように飛び上がって、すぐに部屋を出て行こうとしたけど――…


「愛里。
オレがおまえを逃がすと思う?」


――逃がすわけなんか、ないだろ?


きっちり、おでこへのキスのわけを聞かせてもらうよ?


オレはドアノブを掴む愛里の手を静かに掴んで、電気のスイッチを押した。


明かりがついた瞬間、


「…ひゃっ…」


顔を隠してマヌケな声を出す愛里。

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