天使のキス。
「おまえ、マジで。
その子の家行ってからおかしい。
おまえが感情むき出しの女に感化されるとは思えない。
…ということは、好きになった。
そのため、感情の幅が広がった。
おまえのじいさん、さすがだな。
目論み成功ってところか?」


昴は、医者には不可欠の、人を安心させる笑顔ってやつを向けてくる。


「うるせぇよ。
2人とも」


そんな、今まで2人の前では口にしたことのないような言葉を口にするオレの頭の中に、源じいの声が聞こえてくる。


『おまえは、ワシによく似ている。』

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