天使のキス。
健ちゃんは一心不乱にお願い事をした後、うさぎの像に向ってポツンと呟いた。


「こんな俺でもさ?
人のために出来ることなんて…。
あるのかな…?」



その時の健ちゃんの横顔はとても寂しそうで、



「あるよ、健ちゃん。
そんなこと言わないで?」


いつまでもあたしの心から離れなかった。

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