天使のキス。
会社を背負うということは、息子の命よりも優先させなければいけない事なのか。


この人達の要求をのんで、今回は、その提携とやらを中止にしたらいいだけなのに。


悠のパパの考えは――…


悠のパパの言葉は――…


絶対、絶対、間違ってる!


さっきから聞いていれば、ひどい事ばっかり、ずらずらと――…


あたしの怒りは頂点に達し、頭に銃口を突きつけられるいるのもかまわず、あたしは叫んだ。


「そんなの間違ってる!
息子の命より、会社を優先させるなんて!」


あたしの言葉に対し、悠のパパは鼻で笑った。


「では、聞こう。
この提携が無くなって、路頭に迷う社員はどうなってもいいと言うのか?
そのご家族は?」


「…っ」
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