天使のキス。
「愛里さ。
飾りつけ頼まれてただろ?」


悠はあたしに、急に現実を突きつけて。


「早くしろよな?
オレの歓迎会するんだろ?
仕方ないから、歓迎されてやるよ?」


スッと目を細めて、あたしの鼻の頭をピン!とはじいた。


こんのやろ…
また――…!!


元はといえば――…


「悠が寒いって言い出したんでしょ?」


そんなあたしの言葉も、視線も余裕でスルーし。


スッと立ち上がりながら、床のあたしをチラッと見下ろして悠は言った。


「オレ、中3」


「…?」

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