【短】甘い甘いキスをして
資料室なんて
めったに行かないから、
別に不思議に思う
ことなんてないけど…。
「資料って…これかな?」
本題に置かれた資料集は
資料室と言うわりには
少なすぎるように思えて。
うーん、と
首をひねっていると
「美月さん…」
「えっ?」
いきなり後ろから
抱きつかれた。
「新橋…くん?」
「……オレ」
その次の
耳で囁かれた言葉に
私は目を見開いた。
「ずっと前から
好きだったんだよね
美月さんのこと」