モデル同士の恋

「ねぇ颯太君?
行ってくれるよね?」

未来はきっと、自分の中で一番のアングル、上目遣いでそう聞く。



しかしそんな努力も虚しく、颯太は未来の方を見向きもしない。



めげずにひたすらうんと言われるまで聞き続けるのか、未来はひたすら颯太に同意を求める。



「ね、行くよね?」



「…はぁ。しょうがねぇな」


颯太はついに、しつこい未来に諦めたのかわざとらしくため息をつきながらいった。



それでも未来は大喜び。


「やったあ!
じゃあ日曜日に映画館の前でね!」

未来は颯太の手を持ってブンブン振った。



…颯太ドンマイ!

あたしは心の中でそう声をかけた。


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