本当の仲間

文化祭

──鈴木 雪乃side


カッカッっと規制良くチョークで黒板を書く音がする。
「それでは今年の文化祭はお化け屋敷でいいですか?」
誰も批判しない。今、朝のHRで今年する文化祭の出し物について話し合っていた。愛華ちゃんに視線を動かせば案の定、顔を机に埋めている。

「それでは役割を決めます。何かいると思う役割がある人はいませんか?」
「やっぱりそこはお化け役とか…」
「お化け屋敷って言えば太鼓の音じゃない?」
「受付とかいるしー」

色々な意見が教室に響き渡る。これでは意見がまとまらないので私は
「いると思う役割がある人は手を挙げてくれますか?」
それを言えば、何人かの人が手を上げる


「出てきた役割は受付、お化け役、呼び込み。前日までにやる役割は迷路つくり、お化けの練習、呼び込みに時に使うもの…でいいですか?」

「…」

「それでは…」

そんな風に文化祭の内容は決まって行く。原田先生には帰りに役割を決めるといわれたのでこれは一旦保留にする事になった。

「ねぇ愛華ちゃん!」
授業の合間の休み時間に愛華ちゃんの処へと行く。
「ん…?どうした」
愛華ちゃんはさっきの辻井先生の授業寝ていて眠たそうだ。
「文化祭の役割一緒にしないかな?」
「別に…いいけど」
「やった!それじゃ…何にする?」
「何でもいいけど…」
「そっかぁ…」
愛華ちゃんはどんなのがいいだろう…。ふと愛華ちゃんを見ると眠たそうに欠伸をしている。…そうだ!
「受付なんでどうかな?」
「受付か?別にいいけど」
「それじゃあ帰りのHRの時に手挙げてね?」
「了解」

会話は終了し、チャイムが鳴った。
私は愛華ちゃんに軽く手を振り、自分の席へと戻った

「……」
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