不器用な恋模様
「なぁ、なんで君づけ?
中学ん時は“氷屶”って呼んでたじゃん」
「ぇ……」
栞は俺から目を逸らして
顔を赤らめた。
そんな栞の反応が新鮮で
俺も恥ずかしくなって目を逸らした。
「そ…それは……恥ずかしいからだよ……だって、氷屶くんはカッコイイから」
「……は?」
俺がカッコイイ?
栞はそんな事、思ってないものだと思っていた。
「そうだよ。
氷屶くんは、カッコイイよ。
ずっと昔から……」