不器用な恋模様



俺は「最低」と言った本人を
見た。
そいつも、かなり驚いた目で
俺を見つめている。


だから言ってやった。



「…なに?俺がいなくて寂しかったの(笑)?」


勝ち誇った笑みを見せると
なぜか高嶋は
顔を赤くさせた……。


「違うわ!…熱でもあるのかと思っただけ」


そう言って、プイッと
俺に背を向けた。


…………はい?

熱なんてありませんけど?

てゆーか、
俺が女の子といないことが
そんなにも珍しいのかよ!





< 54 / 160 >

この作品をシェア

pagetop